リーチマイケル カラダ

呼吸を整えることで、
カラダのキレを
取り戻す

2015年のラグビーワールドカップ。日本の初戦の相手は、強豪の南アフリカだった。試合終了間際、ゴール正面で相手チームが反則を犯した場面。3点を追いかける日本は、リスクの低い同点ゴールを狙うのではなく、逆転可能なトライに挑むことを選択。優勝候補の一角を撃破した。あのシーンで勝利を信じ、英断を下した男こそ、日本代表キャプテンのリーチマイケルだ。俊敏性とパワーを兼ね備え、ボールを持って向かってくる屈強な男たちを、鋭いタックルで次々と仕留めていく。隙あらば、瞬時に相手を振り切りトライを決める。無尽蔵のスタミナを武器に、倒れてもすぐに起き上がり、ディフェンスでもオフェンスでも高いパフォーマンスを発揮する献身的なプレーは、まさにチームの大黒柱。あれから4年。この秋、ワールドカップの舞台は日本へ。再び世界に挑むリーチマイケルの、不屈のココロとカラダの秘密に迫る。

ラグビーは、カラダとカラダがぶつかることも多い過酷なスポーツですが、試合にのぞむ準備として、必ずやられていることはありますか?

試合の前夜に部屋を整理整頓することです。忘れ物がないように持ち物を確認した上で翌日の戦いに備えています。実は大学時代の最後の試合で、2足とも左足用のスパイクを持っていってしまい、競技場で青ざめました。そこから前日の準備を徹底するようになったんです。部屋や持ち物を整えることで、自分の頭の中も整理できますし、いろいろな不安が払拭されます。それまでは試合会場に向かうバスの中で、忘れ物をしてないだろうか? と不安に思うこともありましたが、今はなくなりました。やはり試合前に少しでも不安や悩みがあると、集中力を削がれて試合でも力を発揮できませんから。頭をクリーンにして、自信しかない状態で試合にのぞむことが重要なんです。

実力を100%発揮するために、試合中、心がけていることはありますか?

呼吸を整えることです。そうすることで冷静になれるし、正しい判断ができるようになり、カラダのキレも良くなります。また、心に余裕ができると、常にその先を考えながらのプレーができるようにもなりますね。ゲーム全体の流れを把握しながら、次はどこにボールが出てくるのかといった予測の精度も上がるんです。逆にこれまでの経験の中では、緊張しすぎてパニックになることもありました。そうなると今、試合全体がどう展開しているのかわからなくなり、判断力が鈍り、ずっとボールを追いかけてしまうことも多くなります。目の前で起こっていることへの対応で精一杯になってしまうと、疲れやすくもなるんです。

試合中、心が折れそうな時に、自分やチームを奮い立たせるために行なっていることはありますか?

やはり呼吸が大切ですね。トライされたあとや、チームメイトの息が上がっている時は、みんなを集めて深呼吸を3回ほど行い、息を整えます。これによって平常心を取り戻せますし、カラダの動きも戻ります。その状態になれば、みんなが僕の話に耳を傾けてくれるようになって、目も見てくれる。そこから戦術を確認し、チームを立て直すんです。疲れていると自分のことしか考えられなくなってしまう選手も多いので、うまくコミュニケーションをとっていくことが大事になってきます。それから、不安そうな表情を見せたり、プレー中以外で大きな声を出したりしないようにしています。みんなで集合した時に僕が叫んだりしたら、周りの選手に“キャプテン緊張しているな”と余計な心配をかけてしまいますから。いつも冷静でいることがチーム全体のパフォーマンスにもつながります。

ラグビー選手にとっての理想的なカラダを教えてください。

僕のカラダです。スピードがあって、スタミナや爆発力もある。どんな体勢からでもパワーを出せるんです。手足が長いから、歩幅もあってボールをキャッチできる範囲も広い。なで肩なので、タックルした時に力がうまく逃げてくれて脱臼しにくいのもラグビー選手としては有利です。なで肩は見た目が少しかっこ悪いですが(笑)。

ラグビーに必要なスタミナや爆発力をつけるために、どんなトレーニングを行なっていますか?

パワー系のトレーニングを行なっています。ひとつは床に置いたバーベルを両手でつかみ、肩の高さまで持ち上げるパワークリーンです。ウエイトは130kgくらい。もうひとつは、同じく床に置いたバーベルを背筋がまっすぐになるまで、つまり腰のあたりまで持ち上げるデッドリフト。こちらは260〜270kgのウエイトで行なっています。大変つらいトレーニングですが、これをやればラグビーで強くなると思えば、耐えられます。チームメイトをがっかりさせたくないですからね。しっかりと鍛えて頑強なカラダをつくることができれば、タックルひとつとっても、自信をもって相手にぶつかっていくことができます。

ラグビーから離れた普段の生活の中で、カラダがいきいきする時はどんな時ですか?

スケボーをしたり、森の中をジョギングしたりしている時ですね。長期のオフで故郷のニュージーランドに帰省した時は、のびのびとカラダを動かして、心をリフレッシュしています。

ラグビー選手としてスパイクを選ぶ時に、大切にしているポイントを教えてください。

角度です。僕の体は骨盤が前傾しているので、かかとに向かって少し上向きに角度がついているスパイクのほうがスピードにのりやすいんです。また、ポイントが足の裏のどの位置にあるのかも大事で、僕にとっては前側6、後ろ側4がベスト。このバランスであれば、ポイントひとつひとつを感じることなく、足の裏全体を面として感じられるので、気持ちよく地面を蹴ることができるんです。

この秋のワールドカップにのぞむにあたって、スパイクに期待していることを教えてください。

足ってけっこう敏感で、スパイクをはいた瞬間に自分の足との相性がわかるんです。僕の足とアシックスのスパイクは相性抜群。履くと気分が高揚して、すぐにでも試合がしたくなるほどです。ワールドカップが待ち遠しいですね。フィット感もよく、おろし立てのスパイクを履いてそのまま試合に出場してもOK。慣らし履きが必要ありません。大学時代にアシックスのスパイクと出会っていたら、2足とも左足用だったあの時、新品をすぐに用意して万全の状態で試合に出場できたんですけどね。あの事件は、今でもトラウマになっています・・・・・・(笑)。

リーチマイケル × カラダ × ASICS

自分のカラダのことを、ラグビー選手として理想的だと言って憚らない。 「もっと強くなりたい、チームの仲間をがっかりさせたくない」 そんな一途な想いから、過酷なトレーニングに耐え、 持ち上げられるバーベルの重さは250kgを超えた。 そして、パワーとスピードを兼ね備えた強靭なカラダと、 それに裏付けられた勇気と自信を手に入れた。 スクラムで踏ん張り、タックルで相手に全身でぶつかり、ランで躍動する。 激しい動きの連続を強いられる試合でのパフォーマンスを、 最新テクノロジーを備えた、ローズゴールドカラーのスパイクが後押しする。

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PROFILE

リーチマイケル

ラグビー選手

1988年、ニュージーランド生まれ。2004年、札幌山の手高校に留学。その後、東海大学に進学し、在学中の2008年には日本代表に選出される。2011年、東芝ブレイブルーパスに入団。同年ワールドカップへの出場を果たす。2015年のワールドカップでは日本代表キャプテンとして出場し、3勝1敗の好成績を残した。この秋に開催される日本大会での活躍も期待されている。