Running
as a Switch

走ることがスイッチになる

inspired by NOVABLAST™ 5


「毎朝、走る」ことで
得られるもの


鈴木啓太

KEITA SUZUKI

大会を目指すことなく、暮らしの中で、走ることを続けている人たちがいる。彼らはなぜ、走るのかーー。その道の先にどんな景色を思い描いているのか。自分らしいペースで、速度で、スタイルで走っているランナーたちを訪ね、“走ることで押されるスイッチ”について、一緒に考えてみた。

人はなぜ健康でありたいのか

プロリーグの主要選手として16年間もの長きにわたり活躍。世界の舞台にも立ち、日本サッカー界でその名を馳せた元プロサッカー選手の鈴木啓太さん。セカンドキャリアとして選んだフィールドはビジネスの世界。現役引退直後の2015年、腸内細菌を研究するAuBを起業した。

日本国中の期待を背負い戦ってきた選手時代。結果を出さなければいけないプレッシャーに打ち勝つために、たゆまぬ努力を重ねてきた。ビジネスとサッカー。戦うフィールドこそ違えども、厳しい世界であることに変わりはないというのが実感だ。

プロサッカー選手になった時点から、セカンドキャリアをイメージしそれに必要なアクションを毎日積み上げていた。「1日、1時間、30分でもいいから生活の中に取り入れて、何かを勉強しておくことは必要だと感じていた」というその意識と習慣は、現在の暮らしにもつながっている。

「サッカーをやっていた頃も大変だと思うことは多々ありましたが、ビジネスの世界で働くみなさんがこんなにもハードワークをこなしながら激しい競争に晒され、戦っているのだと身に染みて感じました」

立ち上げた会社では、アスリートの腸内には一般の人と比べ、長寿や免疫との関連性が高いといわれる酪酸菌が約2倍多いことや在宅ワークで運動量が減ると、酪酸菌も減ることなどを明らかにしてきた。また、アスリートの腸内細菌は種類が豊富だそうだ。こうした研究結果をもとに、サプリメントや補助食品の販売を手掛け、人々の健康をサポートしてきて、根源的な考えに行き着く。

「健康でありたいと思っていても、なかなか人の行動は変わらないんですよね。なぜ健康でいたほうがいいのか。それは多くの場合、自分がやりたいことをするためということになると思うんですが、その目的が可視化されて初めて、行動変容が起きるわけです。プロダクトというソリューションと健康であるための目的の間をどうやって埋めるか、我々ヘルスケア業界の課題でありやるべきことだと考えています」

「踏み込んだ足を強く跳ね返すバウンス力がすごいね」と鈴木さんも驚くNOVABLAST 5。反発力がアップしたミッドソールの改良だけでなく、アッパーは軽量性と通気性が向上。ランナーたちの日々のジョグをサポートする。

NOVABLAST 5

〝毎朝10分〟の継続が自信に

鈴木さんの一日は、朝6時起床から始まる。働く前はトレーニングやランニングをしてコールドシャワーを浴び、体をスッキリさせてから仕事へ向かうのがルーティンだ。

「ヘルスケア業界で働くようになり、アカデミックの先生やクリニックのドクターとお話をする機会も少なくありません。そうした方々から得た知識や元アスリートとしての経験値から、健康にとって本当に大事なのは、心拍数を上げて血流をよくすることとしっかり呼吸することだと確信しています。この二つをいっぺんにできるのがランニングなんですよ。しかも朝走ると、肉体的にも精神的にもその日の準備ができる感覚があるんですよね。走ったほうが圧倒的に仕事のパフォーマンスもいいですね」

鈴木さんが走るのは、10分間だけ。大事なのは続けることだという。

「人は、なんだかんだ理由をつけて走らなくなってしまうもの。だから、僕は朝起きて雨が降っていても、暑かろうと寒かろうととにかく走ると決めているんです。もちろん、体力的にしんどい日もあるんですけど、自分の中にある走るスイッチを押して走る。走ってみてしんどかったら5分でもOK。とにかく、走る。継続が、自分はこれだけ続けられたんだという自信をもたらしてくれます」

走ることのハードルを高く設定しないことが、継続のポイントだ。

「現役時代は、合宿ともなれば翌日起き上がれないくらいトレーニングで追い込んでいましたし、10分ランの中にスプリント(短距離走)を入れて負荷を高めた時期もあったんですけど、ツラくて1カ月でやめてしまった(笑)。もうプロのアスリートでないですし、結局のところ、走るのが楽しい、気持ちがいいってことでいいと思うんですよ。それが続けられる理由にもなる。5分だって10分だって、走ったことには変わりないですからね」

幼少の頃から『人は腸が一番大事』と母親に教えられ育ったという鈴木さん。そのメッセージがセカンドキャリアの道しるべとなり、現役時代のネットワークも活かしながら腸内細菌を解析し、その研究で得たものを社会に還元している。

走る楽しさを
感じられるシューズ

出張先にもランニングシューズを持参し、毎日走ることを途切らせない。この日の朝も、アシックスの『NOVABLAST 5』を履いてロードへ。

「持ち歩くことを考えれば、シューズは軽量であることが僕にとっては絶対条件。そこは確実にクリアしてくれています。僕は足のセンサーは人並み以上あるほうだと思っているんですけど、クッション性と反発性のバランスいいし、走っていて楽しかったです。足に負担もかからなかったです。」


鈴木啓太

KEITA SUZUKI

1981年7月8日生まれ、静岡県出身。2000年、浦和レッズに入団し、2015年シーズンの引退まで浦和レッズにとって欠かせない選手として活躍。2006年にはオシム監督の下、日本代表に選出。以後、オシムジャパンとしては唯一全試合先発出場を果たす。現在はAuB株式会社を立ち上げ、「すべての人を、ベストコンディションに。」というミッションのもと、“腸活”に関わる腸内細菌の研究とそれをベースとした商品開発を行っている。