Running
as a Switch
走ることがスイッチになる
inspired by NOVABLAST™ 5
ノイハウス萌菜
MONA NEUHAUSS
大会を目指すことなく、暮らしの中で、走ることを続けている人たちがいる。彼らはなぜ、走るのかーー。その道の先にどんな景色を思い描いているのか。自分らしいペースで、速度で、スタイルで走っているランナーたちを訪ね、“走ることで押されるスイッチ”について、一緒に考えてみた。
サステナビリティ・コンサルタントとして、持続可能な循環型ビジネスやライフスタイルを提案するノイハウス萌菜さん。ステンレスストローブランド<のーぷら No Plastic Japan>を主宰し、日本初のゼロ・ウェイストなスーパーマーケットを展開する<斗々屋>の広報も務めている。2016年にイギリスから日本へ引っ越して、使い捨ての多さに驚いたことをきっかけに環境問題に取り組むようになった。
「自然志向のカフェで使われているものがすべて使い捨てだったり、ランチをしてもすごくゴミが出ることに、正直驚いたんですよね。使い捨てだけなく、繰り返し使えるアイテムという選択肢があったらいいなと思い、’18年に<のーぷら No Plastic Japan>を始めました。<斗々屋>では量り売りを行い、ゴミが出ない買い物ができます。私たちがサポートしてオープンしたお店が全国に120店舗ほど広がっています」
日本で暮らし始め気がついたのは、日本の気遣いの文化は良さでもある一方、余分なゴミを生むことにもつながっているという視点だ。「当たり前になっているサービスにこそ、ゴミを減らすアイデアがある」そんな風に暮らしをとらえ直したという。
ラジオDJの顔も持ち、朝9時から午後1時まで月曜日から木曜日の帯番組を担当している。そして、4歳と2歳の娘を持つ母親でもある。番組がない金曜日、子どもたちを保育園に送り出し、迎えに行くまでが唯一、ゆったりと過ごせる時間だ。
「1週間の中で自由がきく金曜が、私には大事な切り替えになっています。会いたかった人と会ったり、少し遠出をして山を登ったり、やりたいことをあれこれ詰め込んでリフレッシュしています」
「ランニングを再開したかった気持ちを後押ししてくれた」というNOVABLAST 5。反発力に優れたクッショニングが一歩一歩をサポートするミッドソールは、トランポリンに着想を得た構造で従来のモデルよりも跳ねる仕様にアップデートされている。
〝やりたいことのあれこれ〟の一つとして、近いうちに彼女のリストに加わりそうなのがランニング。二人目の子どもも2歳を迎え、運動を再開したいと考えている。
「ジムでパーソナルトレーニングを受けることも考えたんですが、予定を組んで、ジムに行く準備をして、移動するというのは、今の私には現実的には難しい。もっと気軽にできることはないかなと思ったときに、ランニングならいつでもどこでも気軽にできるなって。イメージとしては、朝ランですね。朝ごはんを作って、子どもを保育園に預け、メールチェックだとかちょっとした仕事を片付けた後、ソファに座ってふうと一息つくのではなく、走る! ランニングでスイッチを入れ直したら、私にとって週のハイライトでもある金曜日がもっと充実しそうです」
走り出した自分のイメージはどんどん膨らんでいく。環境問題に関心が高いだけあって、スウェーデン発祥のゴミ拾いとジョギングを合わせた プロキングもやってみたいと話す。
「プロキングなら休憩を挟みながらできますし、子どもと一緒にゆったりとしたペースでできそう。体を動かしながら、地域のゴミ事情を知れて有意義な活動ができるなんてすごくいいですよね」
走るスイッチを入れるには、大会を目標に設定したほうが継続できると自分の性格を分析する。
「まずは週2回走るという小さなゴールから。そして、たとえばハーフマラソンという大きなゴールを。走る楽しさに、成し遂げたい大きな目標もプラスしたほうが、私の場合は続けられると思います。もともとは学生時代に800mをやっていて、その時に気づいたんですがかなりの負けず嫌いなんですよ。自分の前に誰かが走っているのがすごく嫌でした(笑)。ステンレスストローのプロジェクトも、日本ではまだ誰もやっていないことが大きなモチベーションになったんですよね。週1回、環境活動を共にする仲間と走っていた時期もあったんですけど、ランニングの〝自分との戦い〟みたいなところが性に合っていますし好きです」
数年前に思わぬタイミングで、ラジオパーソナリティとしての依頼が舞い込んできたというノイハウスさん。育休中には、自身がリスナーとなり、家事の合間にラジオやPodcastを聴き、人の声で届けられるコンテンツの魅力を再認識することができたのだという。
出産や子育てで一度ランから離れたからこそ、また一から、だんだんと走れるようになっていく達成感を味わえる。すでにそのプロセスにワクワクしている彼女の気持ちを加速させたのが<NOVABLAST 5>。足を入れた瞬間「やわらかい!」と驚きの声を上げた。
「素材が軽くて、すごく履きやすかったです。ひもをキュッと締めると足全体が包み込まれて、優しい気持ちでランニングに向き合えそうというか。ランニングを再開しようしている私にシューズが〝自分の時間に合わせて、ちょうどいいペースで走っていいんだよ〟って言ってもらえた気がして。背中を押してもらえたような、前向きな気持ちになれました。走ってみると跳ぶような感覚があって、次のステップがすっと出て、前に進みやすかったです。アスファルトの道路も、川沿いの土の道も、湿った草の上も安定して走れました」
新しいランニングシューズは、走る気持ちをONにしてくれるとびきりのアイテムだ。トレンドのラベンダーカラーに心も踊る。
「ランニングシューズって、これくらい目立つ色でも不思議と違和感も少なく履けますよね。タウンユースも兼ねたシューズもいいですけど、専用シューズを選ぶということは、ランにコミットするということ。〝よし、走るぞ!〟となりました。これで走り出す準備は完了です」
ノイハウス萌菜
MONA NEUHAUSS
1992年生まれ。イギリス育ちのドイツ人と日本人のハーフ。二児の母。2016年、日本に転居後にステンレスストローブランド〈のーぷら No Plastic Japan〉を設立。サステナビリティに関する活動を行うグローバル企業との連携プロジェクト、コンサルティング、広報を務めるなど、より持続可能で循環型のビジネスやライフスタイルを提案している。また、J-WAVE『STEP ONE』でナビゲーターも務めている。