たとえスマホでも迫力満点の画像が撮れるプロの技を伝授。4つのキーワードに沿ってポイントをマスター。スキルアップを狙おう!


1. 被写体とカメラの距離にこだわる

2. アングルを工夫する

3. 光の効果を最大限に活用する

4. 撮影前の予習をする

1. 被写体とカメラの距離にこだわる

同じものを撮影しても、カメラから被写体までの距離を変えることで写真表現は大きく変わることをご存知ですか?

被写体とカメラの距離にこだわる

◎point

近づいて撮るほどダイナミックに
競技の全貌を伝えようとすると、どうしても引いた写真になりがちですが、迫力を表現するなら断然寄り写真。被写体にグッと一歩近づくことで、イキイキと躍動感のある絵に。反対にクールで整った印象をアピールしたければ離れる。写真の印象は距離でコントロールできるのです。また、このように意識して寄り引きのバリエーションをつけることで、後で見たら似たような画角ばかりだった!?という事態も防げますね。


◎And more....

人物がキレイに撮れる距離を覚えよう
たとえば全身をスタイルよく撮りたい場合は4m離れるのが基本。逆に上半身のみを撮る場合はしっかり寄っていい表情を引き出します。

カメラを上下させて距離をかせぐ
後ろに壁などがあって離れられない場合は、腰のあたりにカメラを構え下から撮ることで顔からの距離が遠くなり、ほっそり小顔効果も得られます。


※注意
撮影中は競技の邪魔にならないように注意。近づけないときは、無理をせず自撮り棒などを活用しよう。


左:2m 顔が大きく足は短く写るが、親近感のある写真に   /  右:4m すっきりスタイリッシュ 


2. アングルを工夫する

本来、動きのあるスポーツをシャッタースピードが一定のスマホで撮るには限界がありますが、これらの技を使えばまるで動いているような迫力に!

◎point

ローアングルでダイナミックに
カメラを腰の下や足元に構え、低めの位置からあおるように狙ってみよう。特にランの場合は、地面を蹴る足元に視線を集めることで、まるで動いているような迫力が演出できます。


◎And more....

一部を切り取りドラマチックに
選手の首筋に光る汗、ストップウォッチを触る手元、シューズのヒモを結ぶ手など、一部を切り取った写真はドラマチック。すべて見えないだけにもっと見たくなる!?

斜めアングルで躍動感アピール
画角を斜めに切り取ると、画面に動きが加わりシーンがイキイキとします。この場合、左よりも右側が上にきた方が人の目には心地よく映るもの。

水平垂直の線は極力避ける
画面に平行な横線や縦線があると、どうしてもそこばかりに目がいってしまいます。画角を振って斜めのラインに変えましょう。

被写体をあえて中心からずらす
センターをはずすことで視線が動き、画面に動きが出ます。

背景はできるだけシンプルに
被写体(主人公)がバックに埋もれてしまわないように、できるだけすっきりした場所で撮りましょう。



使える! ランイベント撮影のコツ

・ 駆け抜けるランナー
並走して追いかけながら撮影してみよう。その際、リモコンを使えば手ぶれを抑えながらシャッターが切れるし、自撮り棒があればランナーにより近い位置から撮影可能に。

アングルを工夫する

・ スタートやゴール付近
大勢のランナーで混みあう場所では横から撮影。人が重なり合うように密集した様子を画面いっぱいに表現した画像は、ランナーの息づかいさえ感じられそう。

・集合写真
大勢の選手を一列横並びで撮るとスカスカしてしまうもの。正面ではなくサイドから、誰か1人に気持ちを合わせてシャッターを切ると画面に奥行きやドラマが生まれます。撮影のセッティングから関われる場合は、立ち位置や椅子をアール状に配置し動きを出しましょう。

・ インタビュー&記念撮影1
入賞者の撮影時などで、トロフィーやメダルなど何かを手に持ってもらうとポーズが決まります。物を持つ事で心理的に安心するし、持ち物が人となりや背景を語ってくれる場合も。

・ インタビュー&記念撮影2
よく噛む奥歯を前に出すと顔がほっそり見えます。また身体を斜めに、脚を前後に重ねるなどの基本も覚えておきたいですね。

3. 光の効果を最大限に活用する

キレイに見える写真とそうでない写真、その違いは “光と影”のバランスが握っています。

光の効果を最大限に活用する

◎point

最もキレイに撮れるのは“半逆光”
太陽燦々のお天気の日に撮ったはずなのに、思いのほか暗く沈んでしまったという経験はありませんか? それは光の向きを考えていないから。光がたくさん当たっている方がキレイに撮れると、正面からの光で撮りがちですが、その分影も強く出るため、髪は真っ黒くつぶれ、顔も暗くなってしまいます。
そこで、おすすめは斜め後ろからの“半逆光”。 斜め後ろから光が射し込むと、鼻筋にも髪にもハイライトが立って立体的に。またシワも飛んで肌がキレイに見えます。やわらかで程よい陰影のある印象深い写真になるため、特に女性選手の撮影には有効です!

“半逆光”の場所はどこにあるの?
一番良い場所は、お天気のいい日に、日向からの光を横から受けられる場所、“日向の横の日陰”です。 室内であれば窓辺などですが、たとえ曇りでも光には必ず方向があるもの。手の甲をかざして方向を少しずつ変えていくと、手がフラットから立体的に見える角度が見つかります。それがきれいに撮れる向きなのです。


◎And more...

AE/AFロック機能を活用
AEは自動露出、AFはオートフォーカスの略。明るさとピントを固定したまま撮ることができるスマホの機能です。物撮影をする人には必須ですがスポーツにも応用可能。たとえばランナーがゴールに飛び込む瞬間など、あらかじめAE/AFロックしてから待ち構えれば、思いがけないショットが撮れるかも!

1、ピントを合わせたい部分をタッチしてカメラに認識させる。
2、画面を長押しし、AE/AFロックのサインが出てきたら準備完了。
(スマホの機種により名称は異なりますが、同様の機能があります)

簡易レフ板で光をつくる
“半逆光”が弱くて顔が沈んでしまう…そんなときは白いノートを簡易レフ板に。ノートの角度を調整し、斜め後ろからの光を受けて顔に光が当たる角度で持てば、顔が格段明るく。

暗くてもストロボはガマン
ストロボを使うと陰影のないフラットな写真になってしまいます。たとえ暗くても必ず光りはあるものですから、その光の方向を見つけましょう。

室内では蛍光灯もOFF
いくら明るくても蛍光灯もまた人工の明かり。フラットな写真になってしまうため、被写体に窓辺に近づいてもらうなどの工夫で自然光を拾います。

4. 撮影前の予習をする

◎POINT

撮影ポイントや構図をシミュレーション
たとえばマラソン大会を撮影するなら、事前に「ランナー」「マラソン大会」などのワードで画像検索をしたり、類似のホームページを見て下調べをしましょう。お気に入り写真を集めて撮影ポイントや構図をシュミレーションしておけば当日も安心。 さあ、以上のポイントをおさえたら、いざ会場へ。スマホで迫力満点のスポーツ写真を撮りましょう!


※画像はイメージです

記事監修 :黒川隆広

TEXT:KEIKO NAKATA (Lilikoi inc. )  PHOTO:TAKAHIRO KUROKAWA