実力を知ることが完走のカギになる!
気付けば4月8日開催の「ホノルルハーフマラソン・ハパルア」まで2カ月を切った2月17日。
このイベントに参加する男女2名のFunmee!!特派員を駒沢オリンピック公園に呼んだ池田美穂コーチは、いつも通りのさわやかな笑顔でこう言い放ちました。
「今日は10km走をやります!」
その発言を聞き、自主練で何度か10km越えを経験済みの横内勇人クンは平静を保ち、佐藤美和サンはいきなり目がまん丸に。
「この練習でつかんでほしいのは、それぞれのペースです。たとえば1km当たり5分半ならキツい。6分半なら楽というような、自分の実力を知ることがマラソン完走のカギになるからです」
力強く語る池田コーチはさらに指示を加えます。1周2.3kmの公園内ランニングコースを5周ほど。3周までは皆で走り、個々のペースをつかむのは残り2周から。表情を曇らせる佐藤サンに向かって、コーチはこんなふうに励ましました。
「大丈夫。4周目は横内クンの伴走をするけれど、最後の1周はそばにいるからね」
各自普段のトレーニングで利用しているランアプリの『RunKeeper』を起動させて、いざスタート。最初の1kmは、声を掛け合える7分34秒で入りました。
横内クン2時間切り。佐藤サン2時間半!?
話は一気に結末へ。
「二人とも綺麗にビルドアップできたね」。
これが池田コーチの総評。ビルドアップとは、徐々にペースを上げていく走法または練習メニューのひとつです。
いかにペースが上がっていったか、横内クンの1kmごとのペースの記録を紹介します。
1km/7:34
2km/6:58
3km/6:57
4km/6:38
5km/6:31
6km/6:35
7km/6:10
8km/5:18
9km/5:03
10km/4:37
10.5km/5:07
コーチと二人で走る4周目=6.3kmを過ぎたあたりから、横内クンのペースは一気に上昇。しかも10kmまで右肩上がり。「後半になって体が馴染んできたせいか、予想以上に速く走れました」と本人ご満悦。
佐藤サンの4周目以降のペースも発表します。
7km/6:23
8km/6:17
9km/6:07
10km/5:32
10.5km/6:09
ゴール直後の佐藤サンは叫びました。
「足よりも心臓が辛かった!」。
とは言え、ペースメーカーがいれば6分を切れる実力が証明され、池田コーチも喜びました。
「成長を感じます。走り方も洗練されてきました。ただし、これはあくまで10kmの結果。ハーフマラソンでこのビルドアップをやろうとしたら、途中で確実に撃沈します。完走の理想的ペース配分は最初から最後までイーブン。今回の結果から推測すると、横内クンは1km/6分弱で2時間切り。佐藤サンは7分で2時間半以内という記録が見えてきますね」
各自の走力が明らかになり、いよいよ具体的かつ現実味が増してきたハーフマラソン挑戦。そこで池田コーチが提案しました。
「次回はもっと長い距離を走りましょう!」
ホノルルハーフマラソン・ハパルアの情報はこちらから!
TEXT:田村十七男 PHOTO:今井暖、田村十七男、サン・タカハシ
出典:Funmee!!編集部