2015年の世界大会では司令塔としてオーストラリア代表“ワラビーズ”の準優勝に貢献。2018年には南半球の強豪チームが集結する「スーパーラグビー」で得点王に輝き、所属チームを優勝に導いたバーナード・フォーリー選手。
2015-16シーズンには日本でもプレーし、日豪のラグビー事情に精通している世界的名プレーヤーが、ワラビーズの強さの秘密、日本の若いラグビー選手へのアドバイス、観戦初心者へのラグビーの楽しみ方を語ってくれた。

オーストラリア人にとってラグビーとは

オーストラリア人にとってラグビーとは

世界大会で2回の優勝を誇るオーストラリア代表。その強さの秘密は歴史にあると言われている。
19世紀後半、ラグビー発祥国イギリスからオーストラリアへラグビーが伝わると、隣国ニュージーランドと長年にわたって切磋琢磨。さらに、本場イングランド、ウェールズ、スコットランド、アイルランドと遠征・来征を繰り返し、しのぎを削って世界の強豪国となっていった。

そうした歴史とともに、オーストラリアラグビーは、国民に愛され、親しまれてきた。

オーストラリア人にとってラグビーとは、日本人にとっての野球や相撲のようなもの。彼らは小さい頃から父や祖父からラグビーを教わり、友だちと遊びながらラグビーを覚え、成長してきた。オーストラリア人にとって、子どもも大人も、男性も女性も、ワラビーズの選手は憧れであり、スターなのである。そうしたベースが、今日のオーストラリアのラグビーの強さにもつながっている。

ワラビーズの強さの秘密

ワラビーズの強さの秘密

9月20日から始まる第9回日本大会でも優勝候補のひとつにあげられているワラビーズ。チームとしての特徴は、個々のパワーやスキルの高さで勝負するライバル、ニュージーランド代表とは対照的に、緻密で組織的、ボールがよく動くスタイルだ。
驚異的な運動量で常に先頭に立ちチームを引っ張るキャプテンのマイケル・フーパー、昨年の国内最優秀選手に選手されたディビッド・ポーコックなど、優れた選手が多くいるが、ワラビーズは彼らの個人技だけに頼らず、しっかりデザインされた戦術を全員が理解し、組織として勝負できるのが強みだ。
背番号10番、試合を組み立てるポジションであるスタンドオフを務めるフォーリーはその点について、次のように説く。
「ワラビーズは常にポジティブな攻めの姿勢で戦ってきました。そのために、私はスタンドオフとして、チームのポテンシャルを活かすよう各選手の個性や得意分野を最大限引き出すことが重要だと思っています。司令塔というのは、大舞台でも周囲がその空気を感じ取れるくらい試合の流れがイメージできていて、自信にあふれていなければならない。やりがいがあります」

そしてもうひとつ、「今回強い味方が加わった」とフォーリーは笑った。

「それは試合中の選手の動きを細かく分析してできあがった、2019モデルのジャージです。僕たちのフィードバックも取り入れ、軽さや柔らかさといった着心地はもちろん、耐久性や速乾性、さらには相手に捕まれにくいなどの機能性も備えています。ワラビーズはこのユニフォームを着て、日本で最高のパフォーマンスを発揮することを約束します」

ラグビーは多くのことを学ばせてくれる最高のスポーツ

ラグビーは多くのことを学ばせてくれる最高のスポーツ

日本での経験を踏まえて、フォーリーが日本の若い世代の選手たちにメッセージを贈ってくれた。
「ラグビーに打ち込んでください。ラグビーはあなたにとても多くのことを学ばせてくれる世界最高のスポーツです。そして、さらに上を目指すなら、自分自身を信じること。自分より大きい選手や素早い選手、才能がある選手がいたとしても、ハードなトレーニングをこなし、あきらめなければ結果を残すことができます。でも、決して練習や試合を楽しむことも忘れないでください」

最後に、今回の日本大会を楽しもうと思っているファンへのメッセージをもらった。

「日本のラグビーファンは、世界でも有数の素晴らしいファンだと思います。とても情熱的にチームやプレーヤーを応援してくれています。私は、アジアで初めて開催される日本大会が大変楽しみです」

ラグビーにチームごとの応援席はない。敵も味方も隣同士になって観戦し、たとえ敵であってもナイスプレーには拍手、声援を送る。そして、試合が終われば選手だけでなく、観客も敵味方なく握手して、互いのチームの健闘を讃え合う。それが、ラグビーで最も大切なノーサイドの精神だ。
なお、飲める人なら、ラグビー観戦にビールは欠かせないのがオーストラリア流。オーストリラリアでは多くのファンがビールジョッキ片手に観戦。盛り上がったらスタジアム近くのバーで乾杯し、ラグビー談義で盛り上がるという。

オーストラリアのように、ラグビーをまるごとエンジョイする文化が今回、日本にも根付くことを期待したい。

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TEXT:Toshiya Miyazaki