運動後に短時間で作れるカルボナーラ風パスタ

運動だけでなく食事を含めて体づくり。そんな運動のお供に取り入れてほしい一皿を、料理家が栄養バランスを考えてご提案するのが「運動ごはん」です。

第4,5回目の寺井幸也さんに続いて腕をふるうのは、福岡県を拠点に、見た目も美しく、味もおいしい料理を表現する料理家の渡辺康啓さん。

料理家の渡辺康啓さん

料理家の以前はCOMME des GARCONSのスタッフとして働いていた渡辺さん。ファッションやアートに触れるなかで卓越した審美眼を養い、料理家として独立した後も、料理を通して美しいものを表現しています。味や盛り付けの美しさはさることながら、器や調理道具も独自の美意識から選び抜かれたものばかり。2015年からは東京から福岡に生活拠点を移し、デモンストレーション形式の料理教室の開催を中心に活動しながら、時間を見つけては国内外に足を運んで世界各国の食を探求し続けています。

運動ごはん vol.6 渡辺康啓 カルボナーラ風パスタの素材

渡辺さんが作ってくれた運動ごはんはカルボナーラ風パスタ。通常のカルボナーラには生クリームを使ってソースを作りますが、今回はソースがありません。なぜ渡辺さんは“カルボナーラ”ではなくカルボナーラ“風”としたのか。その理由について聞いてみました。


「今回はタンパク質の摂取をテーマにしました。通常、カルボナーラはバター、卵黄、チーズ、胡椒でソースを作りますが、せっかくのタンパク質である白身を使いません。なので、今回は全卵を使って、より簡単に作っています。また、グアンチャーレという豚の頬肉の塩漬けを入れる工程も省きました。グアンチャーレは脂がとてもよく出るので、脂質もカットします。カルボナーラはハイカロリーというイメージなので、運動のお供にはなかなか結びつきません。とはいえ、運動の後は味がはっきりとした食事を求めたくなるもの。その気持ちを満たそうと、味にパンチがありながらも栄養価に優れた、カルボナーラさながらのパスタを作ってみました」

シンプルな見栄えに対して、しっかりとした味わいの一皿

<レシピ>
カルボナーラ風パスタ

【材料】 2人分
パスタ 160g
卵 2個
パルミジャーノ 大さじ2(すりおろした量)
無塩発酵バター 20g
塩 適量
胡椒 適量
オリーブ油 小さじ1

【つくり方】
1.鍋に湯を沸かし、塩を入れてパスタを茹でる。
2.別鍋にバターを入れ、弱火にかけて溶かしておく。
3.胡椒はキッチンペーパーなどで包み、叩き潰しておく。
4.パスタが茹で上がる前に、ゆで汁をバターの鍋に入れ、鍋を揺すって乳化させる。
5.茹で上げたパスタをざるに取り、バターの鍋に入れてよく絡める。
6.フライパンにオリーブ油を温め、卵を入れる。
7.半分くらい火が通ったところで、フォークなどでざっと混ぜ合わせる。
8.皿にパスタを盛り、卵を乗せる。
9.パルミジャーノを削りかけ、潰した胡椒をかける。

運動ごはん vol.6 渡辺康啓 カルボナーラ風パスタの作り方

胡椒はできれば粒の状態から叩き潰してください。粉末のものよりもフレッシュな香りが広がります。ほとんどの食材は冷蔵庫にあるもので事足りますが、チーズも風味豊かなパルミジャーノレッジャーノにこだわってほしいです。フードプロセッサーで削ると簡単ですよ」

運動ごはん vol.6 渡辺康啓 カルボナーラ風パスタの作り方2

「たんぱく質の代表格でもある卵は火が入っている方が体への分解がいいので、半熟でさっと炒めて盛り付けるのがポイント。太麺のパスタにバターをしっかりと絡めてあげて、味に膨らみをもたせましょう。シンプルな見栄えに対して、しっかりとした味わいの一皿です」

運動ごはん vol.6 渡辺康啓 カルボナーラ風パスタ

渡辺康啓

1980年生まれ。くいしんぼうの父とパティシエの母の間に生まれる。COMME des GARCONSにて働き、独特の美意識を学ぶ。2007年に料理家として独立。食材の味を生かした、シンプルで上品な料理に定評がある。2015年には福岡県に移住。スタジオをオープンし、デモンストレーションスタイルの料理教室を随時開催している。著作に『5分15分30分の料理』(マガジンハウス)、『果物料理』(平凡社)、『春夏秋冬 毎日のごちそう』(マガジンハウス)など。

渡辺康啓 ウェブサイト(http://www.igrekdoublev.com/
渡辺康啓Instagram(https://www.instagram.com/watanabeyas/



TEXT:Shota Kato  PHOTO:Taishi Fujimori