冷たく澄んだ空気の中を走るのは気持ち良いですが、一方肌は、乾燥や排気ガスなどの汚れ、そして冬も忘れてはならない紫外線と、さまざまな刺激にさらされています。そんなランナーの肌をレスキューするため、前回は美容のプロであり普段からランニングを楽しんでいる資生堂ヘア&メイクアップアーティストの石田美紀さんに「走った直後のレスキューケア」を伺いましたが、今回は、冬のランニングで受ける肌ダメージから、しっかりと肌を復活させるための「走った日にプラスしたいスペシャルケア」を教えていただきました。

その1「プラスワンの美白ケア」

「冬は空気が澄んでいて、暑い時期よりも断然走りやすいですが、冬でも紫外線は降り注いでいるので、UV対策は年間を通してマスト。家に帰ってからのスペシャルケアも、美白効果の高いものを使って、紫外線ダメージから肌をレスキューしましょう。まず、お値段も手頃で取り入れやすいのがシートマスク(a)。いつものケアに手軽にプラスできますが、気をつけたいのが着けておく時間。顔にシートを載せたままテレビを観ていて気がついたらシートが乾いていた……なんていうのは論外! 長ければいいというものではないんです。商品の『使い方』のところに書いてある時間を守りましょう。指示されている時間は、成分を最も効果的に肌に届けられる時間なのです。マスクが面倒、という方は、肌の奥深くに潤いを届けながら、美白効果もあるジェルクリーム(b)をプラス。手のひらで肌を包み込むように浸透させ、しっかりと潤いを届けます」

その2「ボディにも美白ケア」

「紫外線や乾燥のダメージを受けているのは顔だけではありません。夏には、みなさんしっかりと全身のUVケアをしていますが、紫外線のピークを過ぎると緊張感が薄れてしまって、首やデコルテ、手などに日焼け止めを塗り忘れて外でランニングしてしまった……ということありませんか? そんなうっかり日焼けと乾燥ダメージが重なると肌がくすみ、せっかく顔のケアをしていても、手や首のせいで老けた印象を与えてしまうかもしれません。だから、ボディ用の美白美容液(c)で身体もホワイトニング。ボディの美白美容液って、ちょっと敷居が高い贅沢アイテムかもしれませんが、マラソン大会やランニングイベントでいつもより長く走った自分へのご褒美として、取り入れてみてはどうでしょう?」

その3「耳や毛先など端っこも保湿」

「走った直後のケアとしてカサカサ部分の集中保湿をしましたが、1日の終わりのお手入れでも、部分ケアは忘れずに。特に、毛先や耳、指先など身体の端っこは、日に焼けやすいし乾燥しやすいのに、ケアを忘れられがちな部位。お風呂上がりには、毛先や耳、指先などにもオイル(d)で保湿ケアを。全身に使えるので、部分ケアの後は腕や足などにものばしたり、同時にマッサージをしたりして、疲れを癒してもよいのでは」

耳や毛先など端っこも保湿

ランニングもスキンケアも毎日の積み重ねですが、いつもよりちょっと長く走ったとか、大会で目標をクリアしたとか、「特別がんばった日」には、スキンケアにスペシャルをプラスする。これは自分へのいいご褒美になりそうです。次の日から始まるいつもの毎日に向けて、肌も身体もココロも整えましょう。

耳や毛先など端っこも保湿

左から、アクアレーベル「リセットホワイトマスク(1枚)」¥ 324[a] 、PLAYLIST「マルチトリートメントオイル(95ml)」¥ 4,320[d]、PLAYLIST「レディフォーメーキャップジェル ブライトニング(50g)」¥6,480[b]、クレド・ポー・ボーテ「セラムエクレルシサンコール(100ml)」¥ 8,480[c]

前編「走った直後の緊急ケア」はこちら

TEXT : Sachiko Kawase PHOTO : Fumiko Nakayama